小汚いオカマ日記

当ブログでは『オカマ』という単語を使いやすさの都合上、本来の意味での「オカマ」とは別の多義語として使用しています、ご注意ください。

【カードゲーム】何故リアルTCGは衰退しつつあるのか

 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。Twitterを凍結されたオカマ、凍結のオカマです。

 風属性=風俗嬢が痛客LINE晒ししてるだけでツイのご意見番みたいになってるの正直意味分からん。

 新アカウントを作ったものの、フォロワーは1/10に減ってツイートやブログの拡散力も下がったことや、過去に伸びた「ブログ更新しました」のツイートも消えて、正直かなりヘコんでいた。自分の書いたことを多くの人に読まれる喜びは何ものにも代え難いという事実は、きっと皆さんにも理解出来ると思う。

 ブログ更新して伸びた時や女装に関連したツイートで少しずつ増えていったフォロワーの皆さんが書いた記事をRTしてくれたり「面白い!」と言ってくれるのは、肥大化しすぎた俺の自意識にとって心の清涼剤だったので、Twitterの凍結でヘコんでいる。

 今回のテーマに「リアルTCGの衰退」を選んだ理由

 今回のブログテーマに「何故リアルTCGは衰退しつつあるのか」と選んだことにはいくつか理由がある。もちろん第一は、自分がカードゲーム大好きおじさんだからだ。

昔もカードゲームの記事を書いて、嬉しいことにかなりの反響を頂いた。

  とまぁ、暇さえあればマジックオンラインをやっていたり、友人に誘われて遊戯王を軽く触ったり、ブログとして何度もカードゲームのことを書いてしまったり、そこでシャドバキッズに煽られて顔を真っ赤にしながらシャドバを実際に始めてみたり(後述)、もはやカードが好きというよりもライフワークの1つになってしまっているのが現状だ。

 だからこそ「リアルTCGの衰退」というのは自分にとって大きな問題で、正直な話、カードゲームが無くなってしまったら女装以外に趣味のない28歳のおじさんになってしまう。だから出来ればカードゲーム界はずっと賑やかでいてほしいのだが、悲しいことに最近は色々と暗雲が立ち込めている。

 これをただ傍観しているだけでは悲しいので、自分に何か出来ることはないかを考えた。その結果として自分には「何故衰退しつつあるのか」という点について考察した文章という形で自分の見解を発信することにした。

  1人のカードゲーム大好きおじさんとして「リアルTCGの衰退」に一石を投じることが出来れば幸いである。

 また、本文とは関係ないが、以前に文章内で赤字青字を多用していることについての質問を受けたが、基本的には二項対立に対して赤字青字を用いている。

 今回で言うならば衰退要素とリアルTCGは赤系発展要素とデジタルは青系を使っている。(本当はゼロ年代テキストサイトが大好きなので使っている)

 それから今回は初めての試みとして「もくじ」を作成することにした。

 以前にバズらせて頂いた(日本語変?)こちらの記事で「長い」 「せめてどんくらい先があるのか分かるようにしろ」 「お前もイキりオタクだろ死ね」という大変貴重な意見を頂いたので、それを反映させた結果としての「もくじ」である。

 それでは早速、失敗の経験を活かした「もくじ」を使って今回の全体図を見てもらおう。

 

 

 

もくじ

 

なげーよ!!

 

 はてなブログの目次機能を使ったのだが、なんか勝手に項目が増殖(何もしてないのにパソコンが壊れた理論)していって結局良く分からないことになった(照)

 すいません。馬鹿の話は長いと言いますが今回も始めさせて頂きます。 

バカの話は必ず長い (宝島社新書)

バカの話は必ず長い (宝島社新書)

 

馬鹿? 僕は馬鹿なの?

リアルTCGの衰退状況

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引用するのが池っち遊戯王叩きで非常に有名)で大変不愉快ですが。

引用するのがブシロード木谷Twitterでオタクとよくバトルする)で大変(以下略)

 カードゲーム好きの方は、ネットをウロウロしている時にこれらの記事を目にした人もいるのではないだろうか。

 リアルTCGユーザーの間にも「ちょっとこのゲーム落ち目来てるんじゃないか……?」という空気が蔓延していて、それは会社側に売上という数字で反映されている。

 もちろんずっと経理で働いてきた身としては、「売上」低下=その分野の退廃ではないことは十分承知している。 究極的に言えば原価100円のものを100円以下の原価割れで売り続けたとしても「売上」として計上されるので、重要な決算上のポイントは業態によって変わる。薄利多売なら当然売上は上がるし、利益率を重視すれば売上そのものは下がりがちになる。

 しかしカードゲームという、毎年商品自体の性質が目まぐるしく変わるわけではない業界で売上が下がっていることは由々しき事態である。

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国内TCGの王様、遊戯王がユーザー置いてけぼりの大幅ルール改定で買い取り一時中止ショックが続発!

この時ばかりは本当に大丈夫なのか?と思いました。

衰退の要因はどこにあるのか

 どのような分野でも『衰退』が起こる要因は大きく分けて2種類ある。
・1つは他の魅力的なTCGに顧客が流れていく「外的要因」
・もう1つは業界の内側で問題が起こる「内的要因」
 以上の2点から、リアルTCGが衰退しつつある原因について探っていきたい。

外的要因

  結論から言おう。

リアルTCGの衰退の主たる原因は外的要因にはない」

 もちろん「デジタルTCGが全く影響を与えていない」なんてことは言わない。ただ書いた通り衰退の「主たる原因」ではないのだ。

 ここでの外的要因、つまり同業種は同じTCGである「デジタルTCG」に限定した。
 確かに、カードに限らず「ゲーム業界」という範囲に広めれば、より丁寧な考察が出来ると一度は考えた。しかし他のゲームが楽しいからカードゲームを辞める、ということを検証するデータを手に入れるのは難しい。

 そもそも他ゲーが楽しくてカードを辞める、別ゲーに売上が流れるということは、相対的に見れば「カードゲーム自体の魅力が下がった」と考えるのが妥当だと思うので、それはもう1つの要素である「内的要因」に含められると結論を出した。

 以上を踏まえて「顧客の争奪戦が発生するならデジタルTCGではないか」と考えた。

 俺は周囲の友人やインターネットのオタクを見ていてリアルTCGやってる奴って、大体デジタルにも手を出しているよな」と感じていた。そこで先日、このようなアンケートをTwitterで行った。

『貴方は現在リアル・デジタルのどちらのカードゲームをプレイしていますか?』

 結果は以下の通りである。

凍結されて拡散力の低まったオカマ、以前より票を集められずオルフェンズ涙

 これをベン図にするとこのような形になる。 

大集合!

俺のプログラミング技術ではスマホ反映は無理でした(照)

 第一にデジタルゲームユーザーの数が圧倒的に多い。
 この大きな理由は「今までカードゲームをプレイしてこなかった層を取り込んだ」の一言に尽きる。
 小~中学校と遊戯王をして遊んだことはある人ももちろんいるだろう。しかし、年齢と共に友人と集まる予定も立てにくくなる。リアルカード離れをする。しかし、デジタルTCGはどうだろうか。

 上の記事でも書いたが、デジタルTCGはとにかく手軽だ。インストールボタンを押してしまえばすぐにゲームを始めることが出来る。今までコアなオタクの遊びだったカードゲームがポピュラーなものへと形を変えて、幅広いユーザーから支持されるようになった。

 その記事がバズった後にMTG老害w お前はシャドウバースでは勝てないからw」とキッズに煽られて顔を真っ赤にした俺もシャドウバースをプレイをした。

サイゲの渡辺雄也にお褒めの言葉と共に引用RTされても、凍結されてしまえば終わりなのである!

 最初はとりあえずキッズをフルボにするためだけに始めた。しかし、いざ始めてみるとどうだろう。可愛らしい絵カッコ良く動くキャラクター声優の豪華さと幅広さ

 ある種カードゲームとは全く別物のスマホアプリとして、今まで「カードゲームって何?」という人の目を引くデザインと広告や宣伝によって多くの人たちに、ヘビーとライトの両面からプレイされるようになったことが理解できた。

 自分を煽ってきたキッズだけフルボにするためだけという大人気のなさでマスターになるまでプレイしたが、マスターまでに1ヶ月。そこからグランドマスターが実装されるまで放置して、実装後に1週間かけてグランドマスターになったが、期間の中は相当やり込んで長時間プレイをした。

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市川ユウキを騙るな

 パソコンのSteam版で遊んでいたのでプレイログを確認したがプレイ時間は335時間だった。ずっと起動放置をしている時間が含まれていることを考慮に入れても、相当なプレイ時間だ。

今だから正直に言います、イキりキッズを殴り返すためだけに書きました。

  実際、全く興味がなかったゲームを続けられたモチベーションには大好きな男性声優が演じているキャラクターがたくさん登場したことが大きい。おれは男性声優、特に梶裕貴速水奨が好きなのでマスターまでの長い道のりを疾走ガルラテンポドロシーを使えたことが非常に大きい。

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「俺がなんとかしないと…」→「責任は取る、必ず…!」からの~女に全部任せるヒモ野郎

「ま、私に任せておきなさいってw」

 その他、女性声優、ベテラン声優のファンにもたまらないラインナップであり、若手のアイドル声優はほぼ全員出演している。

「さぁ、その胸に刻むが良い! 我こそは軍神! 踊り狂う暴風! グリィィィィムニル!」

 シャドウバース経験者なら(良くも悪くも)誰もが印象に残っているボイスだろう。

 話が声優に脱線したが、ここまで脱線できるくらいカードゲームでない要素に魅力があるのだ。きっと他にも同じようにデジタルTCGのカードゲーム以外の要素を楽しんでいるユーザーも多いはずだ。

  最近出たドラゴンクエストRIVALSも一応遊んでみたが、小学生の頃に夢中になったテリーのワンダーランドのテリーが剣を振るう姿はとてもカッコよかった。それから、当時はすぐに逃げ出して倒せなかったはぐれメタルは優秀な性能を持っているため、あらゆるデッキに投入されているので「全くはぐれてないやん」と思ったし、敵として出てきたら是非逃げ出してほしいと思った。

まぁ使ったのゼシカなんですけど……

 今の年齢と初めて遊んだ時の年齢の差を考えるとエモくなるね~

 俺はテリー以外のドラクエのタイトルを1つも遊んだことがないが、各ナンバリングタイトルを遊んだことのある人にとっては思い入れのあるキャラクターやボス、敵キャラクターで遊ぶことが出来るというだけでインストールした人も多いのではないだろうか。

 「カードゲームにはそんなに興味ないけど、ドラクエなら……」と遊んでいるユーザーも多いはずだ。

 以上を踏まえて、最初に示したリアルTCGの衰退の主たる原因は外的要因にはない」と結論付けた。 

 社会人になれば当然平日は家と会社の往復になりがちなため、どこでも出来るお手軽なスマホゲーデジタルTCGを始めるのはむしろ当然のように思える。

 ゲーム離れをしなかったリアルTCGプレイヤーに絞っても、土日だけリアルのカードゲームの大会に出る方が自然で、可処分所得が増えたとしても増えた分がそのままリアルTCGへの出費に変わるわけではない。むしろ平日でも遊べる趣味が別途発生すると考える方が妥当ではないだろうか。

 さらにアンケートでデジタルオンリーのユーザー数 > リアルTCGオンリーと示されているように、デジタルTCG今までカードゲームをやらなかった層を取り込むことに成功したのである。さらにリアルTCGプレイヤーも、ゲームを辞めるわけではなく、デジタルもプレイするハイブリッドユーザーに変化しているだけなのだ。

  よってリアルTCGが衰退している要因は「外的要素」には無い。

 つまり、リアルTCGの衰退要因は「外に無いので」「内側にある」ということだ。

内的要因

 内的要因と言っても具体性に欠けるので、ここでは「カードゲームを作る企業」、「カードショップ」、「プレイヤー」と上流から下流への流れにそって、それぞれの抱える問題点を考えていきたい。

▼▼内的要因1▲▲:カードゲームを作る企業

 ここでは遊戯王KONAMIと、マジックのウィザーズ・オブ・ザ・コーストに絞って考えたい。

 近年、様々な企業で問題となっている「米国式の焼畑経営」の対象に選ばれてしまったのではないか、というのが自分の考えである。

 簡単に言えば、企業が培ってきたノウハウや技術を使い捨てにして、一時的に大きな利益を上げることである。さらに言えば、焼畑でひねり出した成果を元に高い処遇で他社に転じる経営者が多く存在しているという現状がある。

 

 以下のバーをクリックすると米国式の焼畑経営についての詳細が開かれるので、興味の無い方や上の説明で十分という形はスルーしてそのまま読み進めてください

 

※米国式の焼畑経営とは

 米国式の焼畑経営とは、要するに長年をかけて企業が培ってきたノウハウや技術を(企業形態によって様々な形で)消費することで、一時的に大きな利益を上げることである。さらに言えばその成果を元に高い処遇で他社に転じる経営者のことを言う。

 これが日本で大きく取り上げられたのはマクドナルドの原田元社長が有名だろうか。

 やったことは色々あるが、コストダウンのために中国産加工肉の中に賞味期限切れを使用した事件が分かりやすい焼畑だろうか。

 食品を取り扱う企業にとって、長年培ってきた安全・信頼という畑を「コスト低減のために消費期限切れの肉を使った」ために焼き払って一時的利益を上げた。これが焼畑的な経営手法である。

 この後に原田氏はベネッセの代表取締役会長兼社長に転任し、そこでもベネッセ個人情報流出事件が起こるのだがこれ以上は蛇足なので割愛する。

 なんてことを書いているうち(11月30日)にマクドナルド、賃金水準アップで2年間で過去最大の大赤字から過去最高の黒字へへなんていうネットニュースが飛び込んできた。人生、分からないねぇ。

news.nifty.com


 「カードゲームを作る企業」の耕してきた畑

 それでは「カードゲームを作る企業」にとっての今まで耕してきた畑とは一体なんだろうか。様々種類があると思うが、自分は以下の3点に要点が詰まっていると考えた。

 1.長年をかけて培われた独自のゲーム性

 2.ゲームと関わり続けてくれた店舗やユーザーが持つ資産と信頼

 3.新規ユーザーの獲得ノウハウ

 それ以外にもたくさんあると思うが、遊戯王、マジックの両者とも1と2を裏切った事案があるので、順を追って考察をしていきたい。

 (※3の新規ユーザーについては、1や2との相互関連が強いので別途考察をする。)

1.長年をかけて培われた独自のゲーム性

遊戯王

 遊戯王独自のゲーム性は2つある。
 ・1つ目は、強力なカテゴリを発売(剣闘獣~十二獣)→カテゴリ必須パーツの禁止違うカテゴリで同じくらいの強さのインフレを起こす、と環境を強制的に循環させることで、常に新しいパワーカードを使い続けることが出来る

 ・2つ目は、古いカードもずっと公式フォーマットで使えるため、友人同士が昔のデッキを持ち合うことでコミュニケーションツールになりやすい

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酒の席で考えられたカードたち

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憎しみ以外を、創りましたか?

 最低でもコミュニケーションツールにはなっていた。なっていた。(過去形)

 だが後者としての機能すらルール改訂によって失われた。

 コミュニケーションツールとしての機能を失った理由については複雑なので、ここでは「既存のデッキが使えなくなった」という点だけを伝えておく。

(※より詳しく知りたい方は下のバーをクリックしてください。初のオンライン売春宿)

 

※昔のデッキが使えなくなった理由(クソ難解)

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その矢印何?w

 上記エクストラモンスターゾーンというルールの追加によって、エクストラデッキから召喚するモンスター融合シンクロ・エクシーズ・モンスター)は基本的に1体しかフィールドに出せなくなった。

 新しく登場したリンクモンスターの8隅に記される矢印の先にだけ追加でエクストラデッキからモンスターを召喚できるようになった。

 これにより、ここ10年間弱で遊戯王が積み上げてきた召喚方法、つまりエクストラデッキからの特殊召喚というコンセプトが完全に崩壊し、既存のデッキは全てリンクモンスターを採用しなければいけなくなった。

(ちょっと遊んでみて、思ってたほど無茶苦茶なルール変更では無かったけどインフレは変わらなかった)

 

 その結果、ユーザーは今持っているカードの価値の下落を心配する者、KONAMIの方針についていけなくなり引退する者が現れる始末で、カードショップに至っては遊戯王の取扱を一時中断するなど前代未聞の大混乱。そして結局、新しく導入されたリンクモンスターもインフレKONAMIは何がやりたかったのか、結局分からないままマジックと同様にユーザーとショップが混乱するだけで終わったのだった。

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インフレの象徴

すまんそれ主人公のエースモンスターなんだが

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でも新しく始まったアニメはロックマンEXEみたいで面白いと思った(こなみ)(KONAMIだけに)(照)

Magic: the Gathering

 マジックのゲームとしての優位性は何よりも「ゲームの健全性」にあった。スタンダードという古いカードを使用できなくしてゆく循環フォーマットの存在によって、狭いカードプールの中ならコンボの危険は少なくなるように設計されていた。

 循環するために強いカードを発売しても、いつか使えなくなるのでより強いカードをデザインする必要性が薄れて、過度のインフレを抑制することが出来るという、安全にカードをデザインするデベロップ体制が整っていた。

 つまりマジックは多様なデッキが存在しつつ、過度なインフレを防ぐことによって禁止カードを出さないことが非常に大きな魅力だった。だった。

だった。(過去形)(2回目)

2017年1月9日 禁止制限告知|マジック:ザ・ギャザリング

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左から強いハゲ、密輸逮捕、カード名の前フリが現実になって終わった怪物です。  

からの ~

Mファイル『霊気紛争』編・パート1|マジック:ザ・ギャザリング

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我々はこれが2枚で戦場に出たときの誘発を無限に起こすことを心配していませんでした原文ママ

心 配 し て い ま せ ん で し た (笑)

 >>我々は確かに《サヒーリ・ライ》との相互作用見逃してしまいましたが、それによってスタンダードでいくつかの......興味深いデッキが可能になりました。 

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興味深いデッキ(後に禁止)

見 逃 し て し ま い ま し た(照)

  カードが発表されたその日に多くのマジックプレイヤーが無限ループに気付いた。

「スタンダードの(強力だったモダンフォーマットのデッキ(禁止))じゃね?」という声もあった。このコンボデッキはスタンダードを支配し「早く禁止にしてくれ」という声が多く上がるようになった。俺はとりあえず赤ちゃんみたいな言い訳を止めろと思った。

 そして禁止改訂日の4月24日、そこには《守護フェリダー》も《サヒーリライ》の名前もなかった。プロは誰もが直後に控えるプロツアーがプロツアーコピーキャットになると頭を抱えた。

 すると、何の前触れもなく4月26日 に公式からこのような発表があった。

要約:予告無しだけど禁止カードに《守護フェリダー》を追加しま~すw

興味深いデッキ(禁止) 

禁止改訂日に禁止出さないなら禁止改訂日ってなんだよ(哲学)

 6年ぶりの禁止カードを3枚も刷り、その上でユーザーが数秒で気付くようなコンボパーツを開発部は見逃し、結果的に環境が守護フェリダーに支配され、プロツアー目前の禁止改訂日には「禁止は無し!」と告知を出し、その2日後に「やっぱ禁止w」という一連の迷走ぶりを見て、ユーザーたちの間にウィザーズ・オブ・ザ・コースト、大丈夫か?」という空気が広がり始めた気がする。

2.関わり続けてくれた店舗やユーザーが持つ資産と信頼

 そして、冒頭の焼畑問題はここに集中している。ウィザーズもKONAMI自社の短期利益を生み出すために全く同じことをした。それは旧カードの再録だ。

遊戯王

 昔発売されたけど、もう供給が無いから高くなってしまったカード。店頭に1,000円以上で並ぶ高額レアたちは必須パーツであるからこそ売れ続け、そして供給が少ないから高くなっていく。

 それを完全に破壊したのが2015年のTHE RARITY COLLECTIONだった。大量に高額カードを再録して販売した。それ以外にも構築済みデッキパーツ取り用((構築済みの中に数枚汎用性の高い高額カードを入れることの優良汎用カードを数多く再録した。

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再録高額レアのオンパレードとパーツ取り用構築済みデッキ

  もちろんユーザーは飛び付いた。ショップでパックは馬鹿売れ、ユーザーも満足。誰も損をしていないように見える。しかし実態はカードショップの1人損だった。

 例えばカードショップの在庫として2,000円で販売できるレアなカードが100枚あったとしよう。そのまま持っているだけで、20万円分の価値があるものだ。

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 4,000円で冒頭の池っちによって買い占められて当時大事件になり、キッズを泣かせたカード(禁止)

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「僕達も、初動は3,000円とか余裕で超えてたんでw」

 しかし再録によって、パックからノーマルカードとして出てくるようになったら? 供給過剰になって販売価格が100円になってしまったら?

 それはそのまま、カードショップの在庫の資産が丸ごと無くなるのと同義だ。2,000円で売れたはずのカードが100円になってしまった。合計20万円の価値を持っていたものが1万円になってしまったのだ。中古品を在庫として抱えるショップとしては大打撃だ。

 「でもお店でパックは売れているじゃん! それなら問題なくない?」という反論があるだろう。しかしそれは大きな間違いなのだ。

 KONAMIウィザーズも、自社で中古販売を取り扱わない以上、最も利益を出す方法はパックの販売だ。自社の生命線たるパックの卸し価格はそれこそ相手が赤字かどうかギリギリを攻めてくる。カードショップは1パック売って10円の利益が出るか出ないかという価格で販売しているのだ。

 これが自社の短期利益を生み出すための焼畑だ。今まで築き上げてきたカードショップとの信頼を切り売りして、カードショップに負担を追わせて短期的な利益を得るには再録が一番だ。

だが再録には良い点も3つある

 再録そのものは新規ユーザー、②復帰ユーザーに対して非常に優しい構造なのだ。

 「このカードが必須カードなのに高いから始めにくい……」という問題を大きく解消した。事実として、自分もTHE RARITY COLLECTIONを買って高校時代の友達と遊ぶためのコミュニケーションツールとして遊戯王を再開した。

 そして3つ、既存ユーザーも高くて買い控えていたカードを複数積みするために非常に喜んでいた。

 その後もカードパワーのインフレに合わせてカードは刷られ、高額カードが出るたびに少し経った後に再録するという流れが定着した。

それ以上に大きい在庫を抱えるという恐怖

 それ依頼、遊戯王を取り扱うカードショップは常に再録の恐怖と戦うことになった。アメ○ティ○リーム店員と飲んでいた時に「もう遊戯王のシングル価格を決めるのキツい……」とため息混じりにぼやいていたことを覚えている。そして新しくパックを売るためのパワーインフレという焼畑遊戯王というゲームがひねり出せる限界を迎えた。

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多分これが一番楽だと思います

 時間は流れ、根本を成すルールが代わり、新規・復帰したはずのユーザーを含めて引退者も増え、コミュニケーションツールとしての機能を失ったからなのか新規も増えず、遊戯王は遂に国内売上1位の座を引きずり降ろされた。
 その理由が、焼畑方式で一時的に利益を水増しした結果かどうかは分からない。それでも焼畑商売の後には何も残らなかったのは数字が示す事実だろう。

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最終回「俺達の戦いはこれからだ」

▼▼内的要因2▲▲:カードショップ

Magic: the Gathering

  遊戯王という業界が再録によって大打撃を受けたように、マジックマスターズシリーズMasterpiece Seriesによる再録が行われた。

マスターズシリーズMasterpiece Series

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  上の画像の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》再録された現在でもそれなりのお値段でカードショップで7,000~8,000円の値段で販売されている。それじゃあ再録前のお値段は……?

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3年前からロリータやってたら今年で28歳のオッサンになっちゃった図

 これは3年以上前のツイートだが、この時のタルモゴイフはどんぶり勘定だが4枚で10万円、つまり1枚25,000円だった。

 しかし、一度再録の堰を切ってしまえば後は早かった。モダンマスターズ2015で再び再録モダンマスターズ2017でさらに再録。恒例行事のように行われた合計3回の再録によって25,000円ゴイフ7,000円ゴイフに身を落とした。ショップの在庫が打撃を受けなかったと言えば嘘になるだろう。 

●Magic: the Gathering専門店:ショップ経営者インタビュー

 幸運なことに、実際にMagic: the Gatheringのショップを経営している佐久間氏にインタビューをする機会を得た。

 今回の記事で問題としてきた、ショップ経営者にとって苦々しい問題であるはずのTCGの衰退」についての思い切って「インタビューをさせてほしい」という旨を伝えたところ、快く引き受けてくれた。ここで改めて感謝の意を示したい。

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  佐久間氏元東京MTG水道橋店の店長 でもあり、

現在はあずま屋というネットショップを経営している。

 なかなか手に入らない珍しいカードが数多く揃っているので、是非こちらのお店でカードを購入してください☆(ダイレクトマーケティング

 佐久間氏は今回「カードゲームを作る企業」の耕してきた畑として設定した、

 1.長年をかけて培われた独自のゲーム性
 2.ゲームと関わり続けてくれた店舗やユーザーが持つ資産と信頼
 3.新規ユーザーの獲得ノウハウ

 の全てについて、それぞれの相互関連性を交えてインタビューに答えてくれた。

 今回は貴重な時間ありがとうございます。さっそく質問に移るんですが、1つ目に挙げた「ゲーム性の喪失」の原因は何だと考えていますか?

 僕は1と2の「ゲーム性の喪失」と「再録によって店舗の資産・信頼を失ったこと」は同時に発生したと考えています。新社長になってから再録パックスタンダードの禁止カードを連発しているので、一時は人気が出るとは思うんですが、将来を見据えた売り方をしていないんですよね。

 一番人気のスタンダードのパックでタダ強カードを乱発したり、Masterpieceという高額レアを再録封入したせいで「ユーザーにパックを剥かせる」状況を作り上げてしまい、結果としてカードの供給が増えすぎたと思っています。今までスタンダードのパックなんて買わなかった層まで剥きまくってましたからね。

 供給が増えすぎた結果、流動性のあるスタンダードのカードに価値が無くなってしまったんですよね。Masterpieceのパックではないですが、実際にタルキール覇王譚というパックの剥かれ方は異常でした。有り得なくないですか、《包囲サイ/Siege Rhino》みたいな超強くてガン積みするレアが100円って(笑)

 《包囲サイ/Siege Rhino》が顕著な例というだけで、実際にMasterpieceが導入されて以降のパックのレアカードは、カードパワーの高さや使用率に対して値段設定が低すぎるカードが多いんです。

 《栄光をもたらすもの/Glorybringer》辺りはどう考えても500円の強さじゃない、昔だったら1,500~2,000円くらいの値段が付いていてもおかしくないカードです。Masterpieceは考えられている以上にスタンダードのカードの値段に大きく影響しているんです。

 普段スタンダードで遊ばない人たちがスタンダードのパックを剥いているというのは、ショップのシングル価格にとって大打撃です。彼らは「Masterpieceを当てたい」というだけでパックを剥いているので、スタンダードで有用なカードが当たっても簡単に手放してしまうわけですからね。

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 MasterpieceSeriesがそこまで影響しているとは考えていませんでした。Masterpieceに限らず、やっぱりユーザーが想像してる以上にカードの再録はショップへのダメージが大きいんですね。

 再録を連発されるのは厳しいっちゃ厳しいですが、僕自身はそこまで悲観していません。遊戯王のレアコレは流石に再録規模がヤバいと思いましたが(笑)

 確かに持っているカード資産の価値は下がるけれど、現存する全てのカードを再録出来るわけではないし、あるカードが再録したことによって相互作用で別のカードが値上がりしたりするんですよね。

 ただ、これに対応するには値段の機微をしっかりとチェック出来る人間がショップに居なければなりません。ウィザーズの発表を見て、値段を上げたり下げたりということに対応出来る人員が居ないと、カードを売る機会も仕入れの機会も減ってしまうことになるので、人員不足によるカード売買の機会損失がショップにとって最も厳しいと思います。

 逆に言えば、大手の販売店にはカードの相場やWotCのデータをしっかりを集めて、それをカードの値段に反映出来る人員がいるということですよね。マジックにオールイン!っていう感じですね(ふんわり)

 それで、これが最後の質問なんですが……、佐久間さんが考えているマジックの将来性と新規ユーザーへの対応方法についての話を伺いたいです。

 ぶっちゃけた話、マジックで遊んでいる既存のコミュニティは非常に閉鎖的だと自分は考えています。正直、新規ユーザーはなかなか定着しないと思うのですが、新規ユーザーへの対応についての店長経験等も含めた佐久間さんの経験談を聞きたいです。

 これが3番の「新規ユーザーの獲得ノウハウ」ですね。将来性と新規ユーザーは表裏一体ですからね。

 まずはマジックというゲームそのものの将来性ですが、スタンダードのカード開発をしっかりやってくれればしばらくは大丈夫だと思います(笑) というのも、新しいユーザー、古いユーザーの両者ともに最も人口が多いのはパックとカードが常に販売されているスタンダードなんです。

 スタンダードはマジックの入り口であり終わりのない出口だと思ってます。

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めっちゃ良いこと言われたのに語彙力が無いのでそれっぽいカードを貼ってお茶を濁すオカマ

 それから新規のユーザーですが、とにかくお店に入ってきて貰わなければ始まらないです。実店舗の店長をやっていた時からその対応が一番大変でした。

 来てくれたお客さんへのレクチャーや対応をしっかりと1人1人に対して丁寧に、お客さんがクビを傾げないよう分かりやすく、かつフレンドリーに対応することを心がけていました。そうしないと一度はマジックに触れても、絶対に次に繋がらないので。

 閉鎖的かどうかについてはコミュニティそれぞれとしか言えませんが、1人で来店された新規のお客さんで、マジックに定着した人は本当に数えるくらいしかいません。友達と一緒に複数名で来店して、まずは友達同士でマジックを遊ぶといったような、コミュニティを形成する下地を持っていないと、なかなか定着しませんでしたね。残念ですが、このゲームの新規参入ハードルは正直高いと思います。

確かに1人で始めるには超えなければいけないハードルが多すぎますね。「一緒に始めてくれる友人」というコミュニティの下地は、お店側では用意できるものではないですからね。

 長くお時間を頂戴しましたが、色々なお話をありがとうございました。

 佐久間さん、貴重なお話ありがとうございました。(就活?)

 経営者側の話を聞く機会はめったにないので、それをテキストに残せただけでも価値があったのではないかと思います。

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 それからユーザーの皆さん、あずま屋をよろしくお願いします

▼▼内的要因3▲▲:プレイヤー

 「プレイヤー」という内的要因について考えるときに避けて通れないのが、何度も話題に出している「新規ユーザー」を迎える空気である。

 「新規ユーザー」に関しては、「ユーザー自身」が直接の当時者のように考えられるが、自分は逆に上流である「ウィザーズ社」(以下WotC)の姿勢に非常に大きな問題があると考えている。

3.新しいものを受け入れる空気がないウィザーズ社

 これで最後になるが、題に挙げた通り、現在のWotCからは外部の新しいものを受け入れる空気が一切感じられない。

 それが顕在化したのがチームサイゲームスBAN事件だった。

Cygamesを裏切ったウィザーズ社

  結論だけ書こう。

 CygamesはWotCから直接、大きな大会などで「Cygamesの企業名を出すこと」を禁止された。

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スポンサードの意味を理解しているのか?

 例えばプロ野球のユニフォームにスポンサー企業のロゴが入ってる、なんてのは当然のことで、社名やロゴを出して会社を宣伝するのは金を出しているスポンサーとして当然の権利である。

 この禁止になった理由として考えられるのは本記事でも取り扱ったCygamesのデジタルTCGシャドウバースだろう。

 しかし、WotCはCygamesとのスポンサー契約時からシャドウバースを取り扱う企業であることを承知した上でTeamCygamesの発足を認めたのだ。だったら最初からスポンサードにGOサインを出すなという話で、ここからもWotCの迷走っぷりが伺える。

俺たちの市川ユウキを信じろ 

 要するにスポンサードプロが活躍してマジックの人気が広がってWotCが得るであろう利益よりも、Cygamesのシャドウバースに顧客を吸われる不利益の方が大きいと考えての行動なのだろう。

 レガシー先手1キルを決勝戦で決めたやまけんがフィーチャー呼ばれないってマジ?

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 シャドウバースという非常にユーザー数の多いコンテンツで、CygamesはMagic: The Gatheringの宣伝をする機会もあった。

 てるや~(泣)

   上記のようにスポンサードされたプロたちはもちろん、ユーザーからのバッシングは凄まじかった。 (多すぎるので、ツイートを1つだけ抜粋)

 そりすぎてそりになった(インターネットミーム

  結局WotCはシャドウバースに顧客を吸われる不利益よりも遙かに重要な信頼を失うという最悪の結果に終わった。こんな土壌で新規ユーザーは増えるだろうか。

 Magic: The Gatheringは賞金制のカードゲーム。勝利を夢見てプロプレイヤーになるために、他のゲームからMagic: The Gatheringに移ってくるプレイヤーを何人も見てきた。

 今後はそのような人たちもWotCに、そしてマジックに不安を覚えて敬遠してしまうのではないだろうか。

最後に一言、WotCに物申す

 最後に一言だけ言わせてほしい。

 

 お願いだから昔のウィザーズに戻って……

 

 確かに昔のWotCは他企業に較べてコンテンツが時代に追い付けていなかったという負の側面は大きかったし否定するつもりもない。

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化石みたいなUIやめろ

 しかし現在のように今までの信頼を全て放り投げて逆走する姿を見せられるのは1人のマジギャザおじさんとして本当に悲しい。

 今後は新しいコンテンツを取り入れつつ、マジックという25年以上続いた素晴らしいゲームをどうか悲しい形で終わらせないことを祈るばかりである。

 


 最後に(2回目)ブログ末尾恒例のやっとけ広告活動をするぞ!

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12月8日に最新拡張パック「コボルトと秘宝の迷宮」が発売されます!

 Android端末があれば、課金額が20%OFFになるんです! なるんですが……

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香り立つ胡散臭さ

公式の広告があまりにも胡散臭くて、正直俺もガチで敬遠してました……(本音)

 やることは2つで、

Google Playのハースストーンアプリをアンインストール

AmazonアプリをDL→起動→Amazonアプリ内でハースストーンを再インストール

 という2つの手間を1度だけ済ませれば以降ずっと20%OFFでカードが買えます!

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ここから買えますんで……(いつもの広告活動終わり)

 導入にAndroid端末が必要って何だよ!! 20%OFFになるなら他の導入方法教えろやボケ!って人は、友達がDiaryNoteで全部書いてるんで…… そっち見てください……

DiaryNoteとかいうマジギャザおじいちゃんたちの溜まり場