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小汚いオカマ日記

当ブログでは『オカマ』という単語を使いやすさの都合上、本来の意味での「オカマ」とは別の多義語として使用しています、ご注意ください。

『はじめての女装と、はじめてのナンパ』

 Twitter上で「何の記事を読みたいか」と募集したものの中で一番得票が多かったものを題材にしました。平日の1日だけ募集したんですが、想像以上に票が集まりました。投票してくださった皆さんありがとうございます。

 

 

 それでまぁ、目を引くためにキャッチーなタイトルにして内容が分かりにくくなってしまいましたが、簡単に言うと2本立てで『女装を始めた理由』を簡単に説明したあと『ロリータ服を着てる時とそうじゃない女装の時で声を掛けてくる男が違う!』ってことを実体験を元にまとめたオカマ・レポートです。

※女装することを「オカマ」と好んで表現するので一般的表現との違いにご注意ください。

 

 女装を始めた理由

 俺が生まれつき異常性癖者だったのか、それとも男子校時代に『体格が貧相だから』という理由で半ば強制的に参加させられたミスコン(女装コンテストです)の時に開眼をしていたのか、今となっては理由すら思い出せないが、とにかく俺は齢24歳にして女装に目覚めてしまった。

 とりあえずウィッグを被って女物の服を着ればそれだけで女装と言えるが、やはりファッションの系統はハッキリとさせておきたい、と当時のおれは考えた。

 服飾経験が年齢に伴っておらず、男性向けファッション誌など一度も読んだことのなかった24歳の男が人生で初めて手に取ったファッション誌はnon-noだった。表紙の女が誰なのかすら分からないおれが内容を理解できるわけもなく、数秒で本を閉じてしまったことを今でも覚えている。

 そして少しだけ逡巡して、とても簡単な1つの結論に辿り着いた。何を着ればいいか調べるんじゃない。『こういうタイプの女性とセックスしたい』と思う女が着ている服を着ればいいのだ。女性経験が年齢に伴っていないキモいオタクのおれにとって、『そういう』タイプの女性とは、すなわち『ヤレそうな女オタク』だった。

 ヤレそうな女オタク、なんて浅はかな考えなのだろう。

 しかし、もうこれしかないと心に決めた即断性と行動力に優れたおれは、ヤレそうな女オタクを観察し(この時、オタク女とセックスをした経験など勿論無い)彼女たちが着ている服の系統を分析して、おれはaxes femmeというお洋服屋さんに辿り着き、そこの店員さんにどもりながらも「こういう服が着たい」と相談をして衣装を揃えたのだった。(今になって考えてみると本当に異常な行動力である)

 こうしておれは不慣れなメイクをしつつ、ぼくのかんがえたさいきょうのヤレそうな女オタクの格好をして街を練り歩くことになるのだった。

 

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女装をはじめたばかりの初々しいオカマ

 

初めてのナンパ

 はじめて声を掛けられた時のことは今でもハッキリと覚えている。

 池袋東口を出て横断歩道を渡っている時、突然ポンポンと肩を叩かれて振り返った。そこに立っていたのは、ヘア・ワックスによりツンツンと髪の毛を逆立たせた所謂きこりファッションのオタク顔の男だった。

 「ねぇ、乙女ロードでしょ行くの。一緒に行こうよ」

 はじめは何が起きたのか分からなかった。男はおれの真横を平行して歩きながら「遊びに行こう」という旨の発言を繰り返していた。俺は頭がパニックになる前に思考を停止して、とりあえずガン無視を決め込み、足早で横断歩道を渡り切る頃には男は視界から消えていた。

 もしかしてまだ後ろから着いてきているのか?と思って振り返ると、男は最初におれに声をかけた位置まで戻って、周囲をキョロキョロと見回していた。

 そこでおれは初めて冷静になり、『自分が今ナンパをされたのだ』と気付いた。しかも「乙女ロード」等という声の掛け方からして相手はおれのことをオタク女だと認識していて、しかもナンパをするっていうことは(ナンパしたことないけど)俺のことを声を掛ければいけるかもしれない、つまり他人から『ヤレそうな女オタク』として見られたのだと思い、自分の作戦(?)は見事に成功したのだと喜んだ。

 

 それから何ヶ月か経って

 それから何度か女装徘徊を繰り返して気付いたのだが、びっくりするくらい男性から声を掛けられる。はじめの内はただ驚くだけだったのだが、時間が立つにつれて冷静になると全てが全てナンパ目的ではないことに気が付いた。

 『ヤレそうな女オタク』をコンセプトに街を練り歩いた結果、声を掛けてくるタイプは2種類に分けることができた。

 半分はオタクっぽい男からのナンパ、みんな髪の毛が逆立っていてダサいアクセサリーを装着しているのが特徴的だった。

 そんで残りは女性にしか出来ないお仕事の勧誘だ。風俗なのか何なのかよく分からないものが多かったけど、大体「喫茶店でお話だけでも」や「お菓子食べて座ってるだけでいいんだけど~」の一文が入っているので分かりやすかった。

 女装をして分かる女の世界。男性各位にも是非体験して頂きたい。

 

そしてロリータファッションへ

 そこから紆余曲折があり、ロリータ沼に引きずり込まれたおれは完全なる『なんちゃってロリータ』のようなオタク女ファッションを毛嫌いするブランド至上主義のロリータオカマ野郎になっていた。全身をイノワとアリパイで固めて、コルセットはAbilletageを使うクラシカルロリータ・オカマ野郎と化していた。

 また嬢とは別にロリータ服を教えてくれた人やそれとは更に別のオカマの師匠等が居るのだが、これ以上脱線するとロリータ服のことをただ語りたいだけのオタクになりそうなので割愛する。

 

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オカマ×オカマ

 

 そのロリータファッションで外出するようになってからも、男性から声を掛けられるのは変わらなかった。

 ただ、声を掛けてくる人種が劇的に変わった。

 風俗の勧誘は前のように「お菓子を食べるだけ云々~」といったソフトなものからより露骨になった。『ロリータ服を着るような女は頭がおかしいから引っかかりやすいと思っている』とオカマの師匠は言っていた。『ロリータ服を着て新宿で暴れている俺たちも大概頭がおかしい』と思ったが敢えて口には出さなかった。

 そして一番の変化は、お仕事の勧誘とは別に声を掛けてくる男性の変化だ。

 髪の毛が逆立っていてダサいアクセサリーを付けているオタクから、冴えない感じのサラリーマンがナンパをしてくるようになったのだ。

 ナンパというのは適切でなく、端的に言うなら援交を持ちかけられるようになった。

 

サラリーマン・エピソード

 初めて声を掛けられたのは新宿駅の構内だった。
 大体時間は夜の7時とかそのくらいだったような気がする。突然ドモり気味に「2万出すからホテル行かない?」とサラリーマンから声を掛けられた。

 (最初は何言ってんだコイツ…?)と思ったが、はたと「あぁ、これ援交もちかけられてるんか」と思い至った。とりあえず手を横に振り拒絶の意思を示してダッシュで逃げ出した。

全然関係ないけど援交って死語らしいっすね。なんやねんパパ活って。オブラートに包んだ表現でヤッてることの異常性を隠すのやめろ。

 

 それでまぁ、後から冷静に「おれって2万で股を開く女に見えたのか…」と悲しく感じたものである。何回かサラリーマンに声を掛けられるにつれて値段もまばらになってきて、3万とか4万って言われたりすると自分の女装の技術(生きていく上で全く必要のないもの)が高まっているような気がして嬉しく感じた。

 それからオカマと2人でオカマデートしてる時にもサラリーマンは声をかけてきた。2人と同時に性的な行為をするつもりだったのだろうか? オカマの師匠曰く『ロリータ服を着るような女は頭がおかしい』から金を払えば何でもやると思っているのだろうか。それとも本当にそういう女が多いのか……。

 とにかくサラリーマンが「2人ともこれからエッチしない? これだけ出すから……」と指で8を表現しながら声を掛けてきた。

 土曜日の夕方だった。普通は休日だというのにお仕事お疲れ様、だけど道行く女(男だけど)にエッチしない?って声をかけるのは如何なものだろう。見た感じ40代だし、その年でもまだまだ素性も知らない女(男だけど)とスケベな行為をするつもりなのか、と呆れるを通り越えて感心してしまった。

 2人で無視していると「10万、10万出すからホテル行こう?!」と若干焦り気味に、しかも値段を上げて誘ってくる。

 すると俺の隣にいたもう1人のオカマが「10万で2人ともゴムセックスまでやるの?」と聞き返した。(もう1人のオカマは女声が出せる)

 「そうそう…」とサラリーマンが返事をしたところで、オカマはサラリーマンの腕を掴んでグイと高く掲げて、「今この人に10万円出すからって性行為を強要されそうになりました!!!!!!!!!!!!!」と野太い声で叫んだ。

 新宿駅西口改札の近くだった。多くの人が一斉にこちらを見た。俺も見物人と同じく「何が起こったんだ?」という気持ちだったが、周囲の人から見ればどうやら俺も当事者に見えたらしく誰一人として3人に近付くものはいない。

 「これって犯罪ですよね!? この人危ない人でーーーーーす!!!!!!!!!!!!」と糞デカい声で叫び続けていた。近くの子供は泣いていた。自業自得とはいえサラリーマンも半泣きだった。俺も泣きたかった。周囲の人たちもうっすらと状況を理解したのか引き気味になっている。

 サラリーマンは必死に手を振りほどこうとしていたが、20代男性の筋肉の前に抵抗も虚しく、最終的には「ア"ア"……!!!!! ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!!!!!!!!!!!!」と叫びながらガチ泣きしていた。その後のことはよく覚えていないが、すぐに駅員がやってきて事情の説明にもう1人のオカマとサラリーマンが向かっていった。

 俺は放心状態のまま、しかしその場に残り続けるのは良くないとだけ判断して神楽坂にある自宅へと向かうべき中央線に乗り込んだ。(完)

 

おわりに

 サラリーマンの話がやっぱり自分の中でもインパクトが強くて、女装を女装と見抜けない人にナンパをするのは難しいのかもしれません。

 そして思っている以上に女(男だけど)はナンパされます。ホントに池袋とか新宿に行けばすぐ声を掛けられます。

 このことから何を結論付けたいかというと、男を男とすら見抜けずナンパしてくるお猿さんがいっぱいいるのに、わざわざインターネット上で「ナンパされたんだけどマジで最悪~w」という旨の話を自分から言ってる女はよっぽどな顔立ちなんやろなってことです。

おわり。